舌~阿部鞠哉(横溝正史)

画像成田山仏教図書館報」(78号)の冒頭に掲載されている、サークルのK田さんの文章「横溝正史の筆名考」の中で、三ページ目に挿絵(?)として、横溝正史が「阿部鞠哉」名義で発表した「」という話の冒頭部分が挿入されていました。

ウリ坊が、たちまち、その文章に引き込まれたとブログに記載したら、先日、K田さんが全文(コピー)を下さいました。K田さん、ありがとうございました!!

」はウリ坊が想像したより、非常に短い作品で、A4で2枚に収まるものでした。
 「夜、裏町の道ばた」で売っていた「人間の舌」から、どんなおどろおどろしい話が展開していくのか、ワクワクしていたウリ坊は、少し肩すかしを食らわされた気分でした

ウリ坊も、30年くらい前に一度は、「」を読んでいるのですが、完全に忘れていました。

それでも、壮年男性が、若い女性に舌を噛み切られて絶命する・・・ということが可能なんだろうか・・・等、考え始めると、ウリ坊の頭の中で、どんどん「」の世界が広がります。

そして、その舌を買い受けに来た女性が、最後にペロリと長い舌を出して見せ、その時、吹いてきた風が、アセチレンの焔をゆらめかせた・・・・というラストが、さらに読者の想像力をかき立てます。

ウリ坊は、1ページ目を読んでから、K田さんにコピーを頂くまでの2ヶ月の間、続きを想像して楽しめ、コピーを頂いた後は、作品自体とその余韻を楽しむことができました。

そういう意味で、この掌編はとても味わい深いもので、半兵衛さんが「朗読会」向けと評されているのも、単にボリュームの問題では無く、作品のおもしろさを指しておられるのだなと、理解できました。
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